メモ置き場

Transformersのアニメやコミックのあらすじや感想を書いています

Transformers: Aspects of Evil

 タイトルにある『Aspects of Evil!』は西暦にして2356年の出来事であり、老いたロディマスがディセプティコンの代表的な悪のリーダーとユニクロンの話をするうち、それを聞いていた若者の心が悪に染まるという話。マトリクスにはユニクロンのエッセンスがあり、ロディマスも気が付かないうちに周囲に悪を広めてしまったのである。
 その続きで、過去へ遡って2010年の出来事を描いている『The Void!』から『White Fire』を読むと、『Aspects of Evil』のユニクロン編でマトリクスが汚された後、なぜその穢れを取り除くことができなかったのか?ということがわかる。
 『Deathbringer』では、US65話でマトリクスによって蘇ったデスブリンガーが己の定めに従って消滅する経緯が描かれ、『Underworld!』~『Dawn of Darkness』ではセイバートロン地下に封じられた暗い秘密と脅威が暴かれる。
 ドレッドウィンドとダークウィングが主役の『Out to Lunch!』は、これらの話とは打って変わってコメディである。傭兵である二人の、メガトロンの前の雇い主であるメカニバルは裏切り者である二人を執拗に追い回してマカダムへやって来たが、酔っぱらっている二人は騒動に全く気が付かない。
 いずれも興味深いストーリーではあるが、私の読んだタイタン版は本のサイズ自体がかなり小さく、しかも白黒であるため、細かい箇所ではよくわからない部分もあることが残念だった。収録話の多くはタイタン版のほかはアシェット社が出版した決定版か、ベスト・オブ・レアリティでのみ再録されており、いずれも国内では入手困難となっている。


#223–227: Aspects of Evil!
 西暦2356年のオートボットシティ。地球の医務室で、老いて弱っているロディマスプライムを、悪の本質を研究しているオートボットの学生が訪ねている。
 *Student: ロディマスから過去の話を聞いている若いオートボット。後付けでTrachisという名前になった
Scorponok
 1991年、デストロンの内戦がほぼ終結し、負傷して敗北したスコルポノックを追ってきたエアストライクパトロールのいる人間の町で暴れ回った。ホットロッドと彼のチームはスコルポノックに詰めかけ、スコルポノックは降伏した。ホットロッドはオートボットの法律により、スコルポノックが殺されるのを防がなければならなくなる。また、人間の居住地で戦うこともできなかったため、郊外に彼らを導くことにした。放置されたスコルポノックは自由になり、次の計画を始めることができるようになった。
Galvatron
 タイムウォーズの後、ロディマスプライムたちが2009 年に戻ると、タイムラインが修復され歴史が修正されていた。ガルバトロンは1987年の地球に逃げていなかったので、ディセプティコンがサイバトロンを征服していた。ガルバトロンはロディマスを攻撃し、敗北とブラー殺害の暴露で彼を嘲った。彼の目的は、ロディマスを激怒させ、低俗な本能によってクリエーションマトリクスを汚染し、ガルバトロンが制御できるようにすることだった。アーシーの呼びかけによりロディマスは攻撃を思い止まり、ガルバトロンの野望は阻止されたが、その過程で前回の敗北以来マトリクスに閉じ込められていたユニクロンが目覚めていた。
Shockwave
 オートボットシティが2004年に正式にオープンしたとき、地球の様々な国家元首が出席した。ショックウェーブは小さな軍隊を率いて無防備になっていた基地を攻撃し、オートボットが人間を守ることに失敗して虐殺されることになれば、ショックウェーブがが再びディセプティコンの指揮を執ることにつながるだろうと論理的に考えていた。彼の論理はホットロッドが非論理的に彼を直接攻撃したことで崩れ、攻撃は中止され、地球との関係が強化された。ロディマスはショックウェーブの論理を恐れており、人間や一部のオートボットが非論理的であったことに感謝さえしている。
Megatron
 1990 年のサイバトロン星で、ホット ロッド、カップ、ブラーは、オートボットの潜入エージェントであるウォーモンガーによって、デストロンの捕虜から解放された。再び捕らえられたホット ロッドは、メガトロンがブラジオンを裏切り者だと非難するのを黙って見ていた。ブラジオンは、他のデストロンとの伝統的な決闘裁判で無実を証明するよう要求し、オクトパンチやストラングルホールドを倒すもウォーモンガーに銃を突き付けられ死を覚悟する。しかし彼はブラジオンを殺す気にはなれず、メガトロンは彼を裏切り者だと判断して殺した。メガトロンは、ブラジオンが先に死ぬ可能性をまったく気にせず、みんなを殺したほうが簡単だったのではないかと考えていた。
Unicron
 ユニクロンの 3 度目の到来は2010 年であった。彼はセイバートロンをほぼ壊滅させたが、ロディマスプライムが彼の魂を汚染されたマトリクスに閉じ込めた。カップとアーシーが彼を見つけたとき、ロディマスは彼らに近づかないように言う。彼は再びユニクロンに憑りつかれてしまった。
 学生はこれを作り話だと嘲笑し、オートブランドをはぎ取って出て行ってしまう。彼は自分でユニクロンを探し出してロディマスに本当の悪とは何かを証明すると宣言する。ロディマスは、自らの内にあるユニクロンが学生の悪の側面を解き放ったのだと気が付いた。


#251: The Void!
 2010 年1月 1 日。タイムラインの修正によりガルバトロンセイバートロンの指揮を執ることになった後、ロディマスプライムはオートボットを率いて地球へと撤退することにした。オートボットハイパースペース・通称ボイドに入った後、ダブルヘッダーとピンチャーは、船の誘導システムが破壊されていることを発見し、カップは船内に破壊工作員がいると考えた。カップは、乗組員のリストとライフサインを照合し、未知の敵を特定しようと試みる。その頃宇宙船がハイパースペースから地球に近づきすぎ、緊急時の逆行装置が機能しなくなった。カップは船員以外のライフサインがないことに気付く。 破壊工作員が仲間の中にいるのだ!


#252: Edge of Impact
 オートボットの船は制御不能になった。燃え尽きるか地球に墜落するれば、船に積んだエネルゴンが爆発するだろう。カップはプライムの死体の上にロングトゥースがいるのを発見して、後者が破壊工作員ではないか疑ってかかる。アーシーはすぐにそれを否定して、逆噴射エンジンのドアが封印されていたことを明かす。意識を取り戻したロディマスは、自分がなぜ気を失ったのか思い出せない。カップは計画を思いつき、ロディマス プライムに、アーシーが冷却タンクを経由して逆噴射エンジンに到達すると説明した。実際には彼女は船のダクトを通り抜け、逆噴射エンジンを発射して船をどうにか着陸させることができた。一方冷却タンクには、カップに騙され、アーシーをで阻止しようとする破壊工作員が姿を現した。闇の力にとりつかれたロディマス自身が!


#253: Shadow of Evil
 ユニクロンに取り憑かれたロディマス プライムは、オートボットの虐殺を始めた。オートボットたちは彼を攻撃できない。カップオートボットシティに助けを求めたが、助けが来るまで、ロディマスに本当の敵と戦わせるのは自分たちの義務だと感じている。援軍が到着すると、アーシーはカップに、このチャンスを逃さず撃って殺さなければならないと言う。
 ロディマスプライムは、影の姿となったユニクロンに追われ、悪夢の世界を逃げ回る。ロディマスは反撃できずに怯えて逃げ回り、道に迷ってしまう。


#254: White Fire
 オートボットユニクロンに憑依されたロディマスプライムにとどめを刺そうとしているとき、彼らはマトリクスが輝いていることに気が付いた。カップはロディマスと取っ組み合いを始める。一方ロディマスは汚染されたマトリクスをもとに戻すことができると考え、精神空間でユニクロンを追い詰めていく。彼がマトリクスからユニクロンを追い出せるあと一歩のところで、カップがマトリクスを引き抜いてしまう。正気に戻ったロディマスは、ユニクロンが未だマトリクスの中に残っていることを悟るのであった。


#235–236: Deathbringer
 オートボットは、アンダーベースの戦いとタイムウォーズから復帰してアークに乗っている。サイレンは、世界を創造・破壊する力を持つデスブリンガーと呼ばれる存在の神話を朗読する。ナイトビートは、なぜマトリクスをオートボットの修復に使えないのかを尋ねるが、オプティマスは、オートボットが彼の昔の遺骸を宇宙葬にした時に、機体と一緒にマトリクスが失われたことを話す。そうしている間に、地球に派遣されていたクラウドバーストから救援を求める通信が入った。プライム達が地球にたどり着くと、自分自身をデスブリンガーと呼ぶ存在に遭遇する。オプティマスプライムは、デスブリンガーがマトリクスの力を持っていることに気が付いて反撃できなくなる。他のオートボットは反撃するが、デスブリンガーには通用しない。
 一方、ナイトビートはアークに連絡し、デスブリンガーに関する情報を送るようウェーブライダーに要求する。疫病や精神病に侵された者を殺し、その苦しみから解放するメカノイドとしてのデスブリンガーの伝承を知ったナイトビートは、デスブリンガーがマトリクスの力に徐々に蝕まれていることに気づく。デスブリンガーにそのことを告げると、デスブリンガーは使命に従って自らを殺した。


#240: Out to Lunch!
 メガトロンが死んで、最後の仕事以来メカニバルから逃げ回る生活を続け、現在はマカダムに入りびたりになっていた。彼らを追うメカニバルがバーへ入ってくる。仕事でディセプティコンのスパイと会う予定があったクイックスイッチは、メカニバルの暴動を止めるために仕方なく正体を現した。二人は騒動に気付かず飲んだくれ、気が付いたときにはバーは荒れ果てており、この責任を取らされてはたまらないと逃げ出したのであった。


#245: Underworld!
サイバトロンの地下深くにある洞窟で、3人のオートボット士官学校の士官候補生――サブシー、テイルゲート、フラットトップが、ミュータント・トランスフォーマーの一団に追われて身を隠していた。その頃地上で、パイプスとアウトバックは、フラットトップの強い要望でアーク出立と共になくなった地下でのイニシエーションをやることになったメンバーを心配しており、彼らを助けに行くことにする。地下、ミュータントたちはオートボットを見つけ、次々に殺していく。テイルゲートを殺す直前、彼がスメルトダウンの胸にある融合炉を爆破し、ミュータントたちを一掃したときにアウトバックとパイプが到着した。しかし、この爆発が地下に潜んでいた別の存在を解き放ってしまった!


#246: Demons!
 シーウォッチが3人の無名のディセプティコンに襲われたとき、彼らもまた何者かに襲われて絶命する。シーウォッチは一命を取り留めるが、恐怖のあまり口がきけなくなってしまった。オートベースの修理室、ザロンは、ディセプティコン達は何者かに破壊されたと考えており、ディセプティコンからの報復を防ぐため、オートボットに責任がないことの証拠を見つけさせようとグリムロック、ジャズ、バンブルビーを派遣する。
 地下深く、オートボットと報復にやって来たディセプティコン・ラッカスたちの戦いが勃発する中、バンブルビーは無意味な戦いをやめて真犯人を突き止めなければならないと思っていた。しかしバンブルビーのすぐ後ろに、2体のデーモンが迫っている!


#247: Dawn of Darkness
バンブルビーオートボットディセプティコンが戦っているところに駆け寄る。シンダーソアーがデーモンに炎を吐きかけるも、デーモンのさらに大きな炎が彼を包んだ。
 一方、オートベースではやっと口を開いたシーウォッチが、デーモンがいかにディセプティコンの生命力を食らったか語り始める。
 地下ではデーモンとの戦いが続いている。ディセプティコンオートボットと協力しているが、それでも歯が立たない。そこへザロン達がやってきて、大砲で純粋なエネルゴンをデーモンに浴びせた。エネルゴンを過剰に浴びたデーモンは爆発して消滅する。伝説によると、デーモンたちはマトリクスにより生まれた善良な生物とは正反対の存在であり、プライマスによって地下に閉じ込められたという。地下にはまだ何千ものデーモンがいる可能性があり、もし彼らが再び軍勢となって襲ってきたら勝ち目はないだろう!